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乳がんのこと 3 治験 [闘病]

抗がん剤治療に入るとき、治験に誘われました。
条件がぴったりだそうで、金銭的にはなんのお得情報もないんですが(笑)、
効果があるならやってみたいと参加することにしました。
それに、どうせ苦しい思いをするなら、多少なりとも人のためになっていると思うほうが、
がんばれるような気がしたからです。

それは、未承認の薬と、標準治療の比較試験なのですが、
どちらに当たるかは、くじのように決めるので誰にもわかりません。
結局、私は標準治療のほうになってしまい、新しい薬は試せませんでした。
でもまあ、標準治療というのは現在一番効果があると証明されている治療法だから、
安心は安心なんですよね。そう思うことにして、治療に入ることにしました。

治験に参加すると、副作用とかの報告を治験コーディネーターに細かく報告するのが義務になります。
手帳に日記のようにその日の体調をメモるようになりました。
最初めんどくさいかなと思ってたんですが、
報告することで、不安も聞いてもらえるという、予想外の副産物がありました。
先生にも当然報告するんですが、なにしろ忙しそうなので、なるべくかいつまんで話すようにしていたので、コーディネーターさんとお話ししている時間のほうが長かった気がします。

途中、先生が病気のため、担当の先生が代わってしまったんですが、
そのときも、コーディネーターさんは変わらずついてくれていたので、大変心強かったです。
「患者さんの病状はその科の先生たちみんなが理解しているから、先生が代わっても大丈夫ですよ」
と説明してくれて、とても安心しました。
たぶん、治験コーディネーターは、コミュニケーション能力の高い人がなるものなんだろうと思いますが、それにしてもその仕事ぶりはすばらしいなあと感心しました。
患者はほとんどが、肉体的にも精神的にも不安定だから、その人たちから、必要な情報を引き出すというのは、なかなか大変なことなんではないだろうかと思いました。

その治験の期間は抗がん剤治療から手術まででした。
手術の前日、コーディネーターさんとお話をしましたが、
dekoさんはラッキーよ。と言われました。
がんになってラッキーもないわ(笑)と思いましたが、そうかもしれないとも思いました。
もしかしたら、命拾いしたのかもしれないのですから。

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