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三菱一号館美術館「KATAGAMI STYLE」を見てきた。 [鑑賞]

ゴールデンウイークで雨降り。そんなに混んでいないだろうと思って行ったら、
まさかの入場制限!(でも20分くらいでしたが)
雨宿りがてらの人も多かったようですね。

KATAGAMI=型紙で、着物を染め付けるための型紙です。
その日本の型紙が欧米のデザイナーたちにどんな影響を与えたかを紹介しています。
リバティ社、ルネ・ラリック、マッキントッシュ、ティファニーなどなど、有名どころの作品が並んでいます。
型紙も一緒に展示されていますが、
道具というより、ひとつの作品になっていて、
しかも白黒はっきりしているので、とても潔く感じます。
影響を受けたといっても、全く違うモノになっているよなあと思うものも多いのですが、
日本人の私が、見ていて「欲しい!」と思ってしまうというのは、
やはり、根底でつながっている部分があるのかもしれないですね。

三菱一号館美術館(5月27日まで)

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「長谷川等伯と狩野派」を見た。 [鑑賞]

会期ぎりぎりで見てきました。(12月18日まで。出光美術館)

数年前にやはり出光美術館で等伯の「松林図屏風」を見てすごくよかったので、今回も期待してました。
「竹鶴図屏風」よいですね~
輪郭線のない、墨の濃淡で表現された絵ですが、遠近感も空気も感じられます。
竹林ってこう描くのよね~と、今後の参考にさせてもらおうと、じっくり見てきました。
(たぶん真似できないと思いますが^^)

タイトルにもなっている、長谷川等伯と狩野派。
狩野派はすでに地位を固めていて、等伯は新興勢力。
両者にはなかなかえげつない確執があったという・・・
芸術家とはいえ、トップに上り詰めるには、政治力も必要なんでしょうね。
そういうドロドロした背景も面白いなあと思うようになりました。
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「ゴヤ展-光と影-」を見た。 [鑑賞]

上野の国立西洋美術館で開催中の「ゴヤ展」を見てきました。
40年ぶりの来日という「着衣のマハ」が目玉だと思いますが、
ほかにも、タピスリー用原画や、肖像画、版画、素描と
ゴヤのさまざまな側面がわかるようになっています。

作品点数が多かったのは版画ですが、
なかでも闘牛を描いた作品群は、
副題の「光と影」にふさわしいと思いました。
モノクロの版画で、闘牛の一瞬の動きを描写したものです。

また、「戦争の惨禍」という版画集はその名のとおり、とても悲惨な場面を描いたものですが、
それにしてもリアルです。
ほんとうに死体をその目で見たんだろうなと思わせるものです。
このような悲惨な場面を目にして、諷刺画が描かれたのだと思いますが、
諷刺画というのはその時代を生きた人でないと、本当には理解できないのではないかと思います。
タイトルを読んで絵を見ても、よく分からないなあ~?となりがちです。

実は、1年前に「ゴヤ」(堀田善衛・著、集英社)を読みました。
全4巻と大作で、半年くらいかけて読みました。
面白かったですね~。
それでゴヤ展をやると聞いて、楽しみにしてました。
著者がそうとうゴヤに入れ込んでいるというのが文章の端々から感じられて、
ちょっちゅう「われわれの主人公」という表現が出てきます。(笑)

病気で耳が聞こえなくなり、その後大病しても82歳まで生きるという、頑丈な体を持ち、
絵の師匠や兄弟子としょっちゅう喧嘩をし、泥臭く宮廷画家を目指した…。
たくましくて、したたかなイメージです。

スペインはそのころ、王政から、ナポレオン軍(フランス)の侵略によって、戦争へと突入します。
ナポレオンの弟が王座に就き、それに市民軍が徹底抗戦し、追い出した後、亡命していたスペイン国王が帰還し、ナポレオンの協力者や文化人を弾圧します。
スペインの近代化のためには王政ではだめだと思っている政治家や文化人は大勢いて、
そのような人々は、ナポレオンに協力したのですが、その結果、処刑されたり、国外へ逃れたりしました。
ゴヤの友人やパトロンにもそのような人たちが多く、
ゴヤ自身も、「着衣のマハ」「裸のマハ」で異端審問所に呼び出されたりしています。
でも結局、うまく立ち回って、後半生はフランスのボルドーに半亡命のような形で暮らします。

79歳でボルドーに半亡命したあとは、新しい技法を試したりしています。
「おれはまだ学ぶぞ!」
ゴヤが友人に宛てた手紙にある言葉です。
ゴヤは、猛烈に働いた人だそうです。
隠居などは頭になく、死ぬまで働くつもりだったのでしょう。

堀田氏のゴヤは、このようにとても情熱的でパワフルな人物ですが、
今回の展覧会に出品されていた「自画像」はイメージどおりです。
(髪の毛ぼさぼさで、襟元がはだけている自画像です)
知り合いに会ったような気がしました。(笑)

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神奈川県立近代美術館葉山『川合玉堂展』を見た [鑑賞]

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神奈川県立近代美術館は鎌倉にあるものが有名ですが、
数年前に葉山にもできました。
近くにある、山口蓬春記念館には行ったことがあるのですが、
こちらは今回が初めてです。
さぞかしロケーションがいいだろうなあと期待していたのですが、
やはり、よいですね~!
自宅から1時間くらいで行けてしまうんですが、
伊豆にでも旅行に行ったような気分になりました。
川合玉堂の穏やかな日本画。とんび。釣り人。。。
逗子駅から美術館へ行く路線バスは、
ところどころで海が見えて、気持ちいいです。

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根津美術館『春日の風景』を見た。 [鑑賞]

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根津美術館『春日の風景』を見てきました。
奈良、春日の景観を描いた中世から近世の絵画・工芸品が展示されています。
お目当ては『春日権現験記絵』という絵巻物です。
最近修復が完了したというだけあって、細部までよく見ることができます。
絵巻物を見ていると、衣装とか建物、おもしろい顔した町人とか(けっこういる!)を探してしまって、ついつい長居をしてしまいます。
やはりそういう人が多いのか、列がなかなか進まないことが多いですね。
まあ、こちらも進みが遅いのでちょうどいいんですが。(笑)

根津美術館は改築されてから初めて行きました。
竹のエントランス、広い庭が一望できるロビーと、落ち着いた雰囲気です。
庭は以前はもう少し自然な感じがあったのですが、
きれいに手入れされたお庭になっていました。
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「空海と密教美術展」を見に行った。 [鑑賞]

上野国立博物館で開催中の「空海と密教美術展」を見てきた。
なにしろ展示作品の98.9%が国宝・重要文化財らしい!
おまけにわたしの好きな東寺の四天王も出ているらしい!!
イケメンで有名な帝釈天(でしたっけ?象に乗っていらっしゃる方)もすてきですが、
動きがあって気迫が感じられる、四天王たちがかっこいいなあ!と思うのです。
会場の最後のほう、立体曼荼羅のコーナーは、思わず「おおー!」と声が出ました。
最近の仏像がらみの展覧会は、配置がいいのか、照明がいいのか、
仏像がとても美しく感じられます。
また、現地のお寺で拝見してみたいとも思いました。
東寺は行ったことがあるけど、高野山は行ったことないなあ・・・
なんて思ってたら、うまいぐあいに高野山の観光案内のパンフレットが置いてありました。
まんまとだれかの思うツボですが、そのうち高野山へ行くかもしれません。
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